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ホーム > アーカイブ - 2009年02月

設計と法規-天空率

 今回は建築の設計と法規について少し解説させていただきます。

皆さん、街中で下の写真のように頭が斜めに切り落とされたような建物を見た事はありませんか?
R0010250.jpg
右の手前の建物の頭が斜めになっています。良く見ると奥に見えるマンションも斜め。

この様な形がなぜ生まれるかご存知でしょうか?
デザインされた上でこうなっているのでしょうか?
実はこれは建築基準法に定められている、「斜線制限」をクリアするために仕方なく、
この様な形になっているのです。

そうした中、平成14年の建築基準法改正に伴い新しい考え方が導入されました。
それが、天空率です。
凄く簡単に言いますと、ある場所から空を見上げた場合に、計画建物が視界の中で占める割合と、
斜線制限内に最大限の規模で建てたと仮定した建物(適合建物と言います)の占める割合を比べ、
計画建物の方が占める割合が少なければ良い、と言う考え方です。
(実際は建物以外の空の部分の比較をしています。なので天空率と言う名前です。詳しくはこちらへ)

次の二つが実際に計算している図面です。
名称未設定 2のコピー
こちらが計画建物の場合の空が占める割合です。(91.69%)

名称未設定 3
こちらが適合建物の場合の空が占める割合です。(91.64%)

91.69-91.64=0.05%計画建物の方が空の割合が多いのでこれはセーフです。

この計画建物、実は斜線制限を超えた高さなのですが、
天空率を利用すると建物の頭を斜めにする事なく建てる事が可能になります。

頭の部分を斜めにするのはデザインとしての制約以外にも、
工事費のコストアップ等の事業としてのマイナス面も含んでいます。
さらには近隣住民の方にとっても日影になる時間が短くなるというメリットもあります。
建物の日影は東西に建物が長いほど、近隣に対しては大きな日影を落とします。
高層で細い建物の方が広範囲に日影を落としますが、日影自体も細くなるので、
日影になる時間は短くなる場合が多いです。
この事は近隣説明を行いましてもなかなか理解されないのですが。。。

とまぁ、最後は泣き言になりましたが、平成14年より以前にマンション等を計画し、
デザイン・収支等で折り合いがつかなく、事業が中止になっていた方、
再度事業を考え直すひとつのきっかけになるかもしれませんので、
中止になった事業計画の図面を確認してみてください。
建物の頭、斜めになっていませんか?(Oh)
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[ 2009/02/23 20:12 ] 法規 | TB(0) | CM(0)

Circular Arc

仮設撤去
以前紹介した工事中の現場(Circular Arc)は、
竣工に向けて着々と工事が進んでおります。

先日現場へ行くと、
外構工事準備の為、
敷地内にあった仮設事務所の撤去中でした。

クレーンで吊って、
そのままトラックに乗せて、
搬出する一連の作業で、
仮設とは言え、2階建の建物を
あっという間に現場から運び去ってしまう
あまりの手際良さに、
ついつい足が止まってしまいました。 (k)



[ 2009/02/18 19:02 ] サーキュラーアーク | TB(0) | CM(0)

名建築を訪ねて01 「住吉の長屋」

前回グーグルのサービス、マップとストリートビューを紹介しました。
今回はそれらの機能を利用しつつ、名建築を紹介します。

第一回は「住吉の長屋」です。
最近はテレビや新聞等マスメディアでも良く活躍されており、
建築業界以外の方でも良くご存知だと思いますが、安藤忠雄氏の初期の作品です。

私事ですが、大学受験の時期に朝日新聞にコラムの連載を執筆されており、
記事の切抜きノートを作り、大学受験の励みにした事が懐かしいです。
(NHKの人間講座も視聴していました)

さて、前置きが長くなりましたが、マップ機能での建物画像です。
sumiyoshi03
(個人住宅のため場所がわからないようにトリミングしてます)

こちらが実際に見学したときの写真です。
sumiyoshi01
両隣が長屋でスパッと切り取ってこの住宅を嵌め込んだような初期の写真を見ていましたので、
インパクトは隣が3階建てとなり若干薄まりましたが、とても品のある佇まいでした。
何より憧れを抱いていた建物を実際に見学できてとても感動しました。

若干蛇足になりますが、おお、と思った事がありました。
隣の三階建ての住宅ですが、上の写真だとタイル貼りですが下の写真だと、
sumiyoshi02
雰囲気に合わせたのか尊敬の念があったのかわかりませんがコンクリート仕上げ!!
しかも南面に関わらず窓は1つのみ!!しかも窓の前には目隠しのパネルが!
確かに中庭が丸見えですからしょうがないとはいえ、凄いなぁと関心してしまいました。

さらに気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、住吉の長屋の紹介時に良く見る平面図と
実際の建物の形が少し違うような?設備的な事情があるように見えましたがどうなんでしょうか?(Oh)
[ 2009/02/09 18:11 ] 大阪 | TB(0) | CM(0)

ストリートビュー

今回はGoogleの地図サービスを使用して建築を楽しもうという記事です。

皆さんも良くご存知のGoogleマップサービスですが、
地図、衛星写真などを見る事ができます。
旅行先の確認やお店への行き方を調べるために利用される方も多いと思います。

少し前になるのですが、新しい機能が加わった事はご存知でしょうか?
それはストリートビューという機能です。
弊社のある愛知県ではまだ利用できないサービスなのですが、すごいサービスです。
次の写真をご覧ください。

東京カテドラル3
東京カテドラル/丹下健三

これは衛星写真を見た場合の画像です。このサービスも最初はびっくりしましたよね?
旅行に行かずとも世界中の写真が見れる!!って。
しかし今はもっとすごいです。ここで、ストリートビューサービスを利用すると、

東京カテドラル1
この様な写真になります。
そう実際にその地に行って通りを歩いているかのような画像が見れるのです。
しかもこの画像、360°で回転するのです。本当に歩いているかのよう!!

皆さんも一度、擬似トリップをしてみてはいかがでしょう?(Oh)
[ 2009/02/02 18:53 ] 東京 | TB(0) | CM(0)